医療ミスで自信喪失。看護師を辞めた女性
私は皮膚科1年、内科外来2年、介護療養病棟2年の経歴の30代の元看護師です。出産や夫の転勤等で転職歴があります。夫の単身赴任中はフルタイムで子供3人と暮らしていました。
現在は専業主婦です。
バルーン挿入時に出血が!
その患者様は、80歳代男性・介護度5・廃用症候群・高次機能障害の方です。定期のバルーン交換の際、私の手技ミスで尿道から出血させてしまいました。原因は、膀胱ではなく尿道にてバルンを開いてしまったからです。カテーテル挿入時、カテーテル内に尿の流出を確認したのですが、挿入が不十分だったようです。滅菌蒸留水をバルンに注入した途端、カテーテルからの出血を認め、すぐ蒸留水を回収しましたが、出血は次の日も続いていました・・・。怖くてできない!自信を無くし退職
まず、ラウンドしていた主任看護師へ報告しました。その後すぐ、詰所の看護師長に報告しました。私はミスをしてしまったことでひどく落ち込みましたが、上司から責められることはなく、「困ったな」という印象でした。
翌日、看護師長から「ご家族には、面会にいらした際に『こういうことがありました』とご報告しました。特にご家族からはクレームとかはありませんでしたからね」と伝えられました。
これは、責任をとって辞めなくてはならない、と思いました。完全に私ののミスで、患者様を傷つけたのは間違いありませんでしたから。
始末書を書きました。結果的に生命に関わることには至らなかったため、勤務を継続することでお返ししようと思いました。看護師長はじめ、周りの職員のフォローも心が救われました。しかし、それ以後はバルーンの挿入が怖くてできなくなり、結局それから半年もしないうちに退職することを決めました。